商人はどう仕入れるのか
ハンブルクの商人による東洋絨毯の仕入れは、オンラインショップをクリックすることではなく、一つの旅です。それはタブリーズのバザール、ナインの工房、カイセリ郊外の仕事場を巡ります。このページでは、現地で実際に何が起きているのかを紹介します。
#旅というビジネスの基盤
老舗のハンブルクの絨毯商人は、年に2〜4回、絨毯産地の国々へ出かけます。イラン、トルコ、パキスタン、インド、ネパール、アゼルバイジャンなど、店の品揃えによって行き先は変わります。1回の旅は2〜4週間続き、たいてい複数の都市を回ります。
イランでは、典型的な行程はテヘランから始まり、グランドバザールの大手輸出商社と交渉します。続いて地方のバザールへ向かいます。北西部の作品ならタブリーズ、中央イランの工房品ならイスファハン、シルクならカシャーンとクムです。ナイン、サルーク、ビジャーといった小さな産地まで足を延ばし、工房から直接買い付ける商人もいます。
旅そのものが投資です。航空券、ホテル、通訳、現地の物流で、1回の旅につき5,000〜12,000ユーロかかります。この費用は最終的に、仕入れた品の価格に組み込まれます。
#バザールでの選定
絨毯バザールでは、何時間も交渉するのではなく、何時間もかけて選びます。商人は典型的な1日で200〜400枚の絨毯を見ます。広げられるものもあれば、少しだけ巻きをほどくもの、裏側だけを確認するものもあります。実際の選定基準は、数十年の経験に裏打ちされた直感です。
現地での重要なチェック項目は、親指で押してのウールの品質、ルーペでの結び目の裏側、湿らせた布での染色堅牢度(布を用意している売り手もいます)、メジャーでの寸法、日中の光でのパティナです。
商人が興味を持てば、その作品は選定の山に加えられます。交渉が始まるのは、山が20〜30枚に増えてからです。個別交渉が割に合うのは、一定の価値基準を超える最高級品だけです。
#価格交渉
価格交渉は、絨毯産地ごとに異なる、確立された作法に従います。イランでは、交渉は丁寧で入念に、しばしばお茶を飲みながら、何度もやり取りを重ねて進みます。トルコではより直接的で、1回の席で決まることもあります。パキスタンとインドではたいてい卸売り数量を前提とし、数量割引が伴います。
バザールとハンブルクの最終顧客の間の典型的な価格マージンは、100〜200パーセントです。多く見えますが、実際の費用でまかなわれています。旅費、輸送、関税、保険、ハンブルクでの洗い、修理、保管、ショールームの賃料、人件費、マーケティングです。
ハンブルクの買い手にとって、これは実際にはこういうことです。タブリーズのバザールで1,500ユーロで買われたビジャーは、ハンブルクのショールームでは3,500〜4,500ユーロします。このマージンは利益だけではなく、ハンブルクのビジネスモデル全体をまかなうものなのです。
#輸送と物流
旅を終えたら、品をハンブルクへ運ばなければなりません。主に3つの経路が確立しています。
イマーム・ホメイニー空港(テヘラン)からの航空貨物は、高額品、とくにシルク向けです。配送期間は約8〜12日、運賃は1キロあたり40〜80ユーロ。30キロのサロン用絨毯なら、輸送費だけで1,200〜2,400ユーロになります。
トラックによる陸送は、トルコ、ブルガリア、オーストリアを経てドイツへ。14〜21日。1キロあたりは安くなりますが、リスク(政情不安、国境での待ち時間)を伴います。
コンテナによる海上輸送は、トルコの港(メルシン、イスケンデルン)またはバンダレ・アッバース(イラン)から。4〜8週間。1キロあたりの価格は最も安いものの、時間がかかります。たいてい卸売り数量に使われます。
保険は通常ロイズやミュンヘン再保険を通じてかけられ、商品価値の1〜3パーセントの費用がかかります。ハンブルクでの通関は、品がまだ販売に回らない間は保税地区で行われます。
#買い手にとって実際にどういう意味を持つか
ハンブルクのショールームで、原産国から直接輸入された絨毯を買うとき、あなたは絨毯だけを買っているのではありません。次のものも一緒に買っているのです。
商人の選定眼。バザールの400枚から、彼はハンブルク向けに30枚を選び出しました。この事前選定は、あなた自身では果たせない貴重なサービスです。
検品。現地でウール、結び密度、染色、来歴が確認されました。ハンブルクでは、洗い場と修理工房で2度目の検品が行われます。
責任の担保。品に欠陥があれば、ハンブルクの商人は返品や苦情の申し立てができます。この責任の担保は、ペルシャからの直接のオンライン購入では得られません。
投資目的の買い手にとって、この選定と検品のプロセスこそが、堅実な作品と高価な失敗を分ける差になります。ハンブルクの商人のマージンは上乗せではなく、サービス料なのです。